水上から東京の夜景を一望!おすすめデートスポット【屋形船】の魅力

屋形船

 

日本人なら、「屋形船」のおおよそのイメージがつくと思います。それは、「屋形船」が日本人に馴染み深いものだからです。
しかし、実際に屋形船に乗船して遊覧や舟遊びをしたことがある人は多くないでしょう。

そんな屋形船がデートスポットとして、今注目されていることをご存知でしょうか。

実は、屋形船はいつもの景色を違った景色に変え、非日常を味わえる身近なエンタメツールなのです。東京の夜景を屋形船から・・・なんて、なんとも粋なデートですよね。

この記事では、屋形船の歴史からデートにおすすめな理由まで屋形船の魅力を余すところなくご紹介します。

1.日本人の粋、屋形船
屋形船での舟遊びがもっとも盛り上がった時代は、江戸の中後期です。屋根船と呼ばれる小さな船で、隅田川などに出て遊覧を楽しみました。

それまで武家や貴族の嗜みだった豪華な屋形船を、江戸の庶民が小型化したことにより、一気に広がりをみせ、江戸町人の粋な遊びとして定着します。
船宿や料理屋が所有するような、現代に通じる「屋形船」の基礎がこの頃作られたのです。

その後も明治・大正・昭和と日本が戦争の波に飲みこまれるまで、日本人の粋な遊びとして親しまれていました。

1-1.もともと平安時代の貴族の遊び
江戸時代で、一般庶民に浸透し屋形船での舟遊びですが、その歴史は古く平安時代にまでさかのぼります。

もとは、宮人の舟遊びとされ、日本最古の歌集「万葉集」にもその様子が詠われています。その頃の舟遊びは、現代のように季節によって移り変わる景色を楽しむほか、漢詩や和歌を詠んだり、琵琶や三味線など貴族の素養を披露する優雅な遊びだったようです。

1-2.「屋形船」の由来
屋形船の「屋形」の由来は、室町時代から江戸時代にかけて、名門や功績のある武家
、当主や藩主に許された敬称「屋形号」がもとになっています。

そのようなお偉いさんを「御屋形様(おやかたさま)」と呼び、その御屋形様が遊んでいた豪華な船を「御屋形様の船」、略して「屋形船」と呼ぶようになったといわれています。

2.屋形船が人気の理由

平安時代から現在にいたるまで、長い歴史をもつ「屋形船」がひそかに人気を呼んでいます。人気の理由はどこにあるのでしょうか。詳しく解説してきます。

2-1.名所を巡れる
東京の名所を巡ることができるのは、屋形船の大きな魅力です。出航場所や周遊コースを隅田川沿いにすることで、東京スカイツリー、両国国技館、東京タワーやお台場・レインボーブリッジなど、各名所の人ごみを避けて見ることができます。

東京湾から東京スカイツリーに向かう遊覧の道中には形の違ういくつもの橋がかかっており、その違いを比べてみたり、昼と夜で違う顔を見せる隅田川の景色を楽しむのも良いでしょう。

徒歩の良さもありますが、屋形船には別の魅力をがあります。

2-2.四季を感じることができる
四季を味わうのは、平安時代から現代にいたるまで変わらない、屋形船の楽しみ方です。いつ乗船しても少しずつ違う景色を楽しめるという魅力が屋形船にはあります。

ここでは、四季それぞれの楽しみ方をご紹介します。確認してみましょう。

2-2-1.春は花見
春は、なんといっても花見です。東京の屋形船で定番の隅田川コースにも桜の名所はたくさんあります。東京スカイツリーと桜の美しいコラボレーションを美味しい食事と旨いお酒を嗜みながらゆったりと眺める、なんとも贅沢なひとときです。

桜の散り際に乗船すれば、隅田川の水面に桜の花びら浮かぶ風流な景色を見ることもできます。

2-2-2.夏は浴衣で花火
夏は、夜に乗船するのがおすすめです。浴衣で花火を見ながら、冷たいビールをグビッといくのはいかがでしょう。カップルで行けば、花火大会と屋形船が夏のステキな思い出になること間違いなしです。

また、暑い夏でも船上で感じることができる自然の風はひんやりと心地良く、つかの間の休息にピッタリといえます。

2-2-3.秋は紅葉と夕焼け
秋は、実りの季節です。旬の食材を使った和食料理・会席料理をいただきながら、紅葉を楽しんでみてはいかがでしょうか。夕陽をあびる紅葉を見るだけでなく、スカイデッキから楽しむ月見もまた格別です。

食欲の秋、芸術の秋にピッタリな時間の過ごし方できます。

2-2-4.冬は澄んだ空の夜景
冬は、四季のなかでもっとも空気が澄み渡ります。澄み切った空気のなかで見る夜景の美しさは、ほかの季節とは一線を画すでしょう。いつもとは違う東京の美しい夜景を見ることができます。

隅田川から見る冬の東京タワーとレインボーブリッジは、ひときわ輝いて見えます。

3.屋形船デートがおすすめな理由

名所を巡れて、なおかつ四季も感じられる屋形船。人気があるのもうなずけます。そんな屋形船でのデートがおすすめな理由はほかにもいくつかあります。ひとつずつ見てみましょう。

3-1.夜景の見えるレストラン
夜景の見えるレストランはたくさんありますが、川の上から見る夜景はまた一味違います。花見の時期には、川岸の桜がライトアップされ、夜桜を楽しむこともできます。季節の景色と夜景がまざりあい、特別な瞬間に出会わせてくれます。

川の流れによって移り変わる夜景。そのなかで楽しむ食事は、ほかでは味わえません。贅沢で優雅な時間を過ごすことができます。

3-2.マンネリ化を防ぐ
どんなに仲良しカップルでも、マンネリを避けて通るのはむずかしいでしょう。マンネリ解消に必要な要素は「刺激」です。日常に少しの刺激があれば、マンネリを解消することが期待できます。

そんなふたりに屋形船でのデートはもってこいです。普段なかなか乗ることのない船でのデートは、非日常を演出し、マンネリしたふたりに刺激を与えてくれます。特別感のある船上での食事なら、いつもよりも話が盛り上がることでしょう。

4.屋形船に関する【疑問】
いろいろな楽しみ方がある屋形船はデートにもおすすめですが、一度も乗船したことがない人にとっては、些細な疑問や不安があるだけで乗船を尻込みしてしまいます。

せっかく屋形船に乗ろうと思っているなら、わずかな不安でも解決しておきたいものです。

ここでは、屋形船に関する疑問・不安を解消していきます。

4-1.個室はある?
基本的に屋形船は個室ではなく乗合になりますが、「10名以上」などの条件で団体予約を申し込めば、貸切にすることもできます。

個室はありませんが、相席というわけではありません。独立した座席につくことができるのでゆっくりと過ごすことができます。ごみごみしたところが苦手な人でも問題はないでしょう。

4-2.どんな服装で行けばいい?
特に服装に決まりはありません。花火が目的の場合は、雰囲気にあわせて浴衣で乗船するのも良いでしょう。ただ、揺れが強かったときのために動きやすい服装がおすすめです。

また、水面が近いため地上よりも気温が低い傾向にあります。秋冬は、インナーを厚くするか、念のため厚手の上着を用意しましょう。寒さに敏感な女性なら、マフラーやカーディガンなど体温調節ができるものを持っていくのもおすすめです。

 4-3.料金は安い?高い?
多くの屋形船はコース料理で提供してます。平均的な料金は10,000円~15,000円程度です。けっして安いとはいえませんが、料理人が腕によりをかけた品数豊かなコース料理と屋形船という特別な空間、景色を楽しめます。

コース料金に、飲み放題の料金が含まれていることも多いため、十分に満足のゆく値段といえるでしょう。誕生日やクリスマスなどのイベントで利用するのもおすすめです。

屋形船で普段と違った東京の夜景を

いかがでしたでしょうか。今回は「屋形船」の歴史からデートスポットに最適な理由まで、詳しく紹介してきました。

粋な日本人が愛した屋形船が再び人気となっています。

いつもの東京の景色も、屋形船に乗船して眺めてみれば、違ったものに感じることができます。マンネリ化したデートも屋形船が良い刺激を与えてくれはずです。

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